インビザラインとキレイラインの違いを徹底解説!

大分大学医学部医学科卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事し、マウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)を提供する株式会社DRIPSを創業。医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。
 

マウスピース矯正にはいくつかのメーカーがあり、各歯科医院で導入されているマウスピースメーカーのシステムを利用して、歯科医師が治療計画の立案や施術を行います。

インビザラインとキレイラインは、透明なマウスピースを1〜2週間ごとに交換して歯を動かす、マウスピース矯正メーカーの中のひとつです。

マウスピースで歯を動かすという点ではどちらも同じですが、インビザラインとキレイラインでは適応症例や費用などに違いがあります。

マウスピース矯正をお考えの方に、どちらのマウスピースメーカーを選べば良いか、両者の違いについて徹底解説いたします。

 

インビザラインとキレイラインの特徴や費用の違い

マウスピース矯正には奥歯までの全体矯正が可能なものと、口元で一番目立つ上下の前歯を中心に歯を動かす部分矯正に特化したものに分けられます。

 

インビザラインは症例によっていくつかのプランがあり、前歯に特化した部分矯正はもちろん、全体矯正までほぼすべての症例に適応できます。

キレイラインは前歯12本の矯正に特化しているため、インビザラインと比べると適応の範囲は狭いですが、その分費用は安く済むことがあります。

特徴

インビザライン

○ 症例の適応範囲が最も広く、従来のマウスピース矯正で適応できない症例に対応

○ 世界100カ国以上、700万症例の実績

○ 唯一、顎の発育をサポートする子どもの矯正に対応

○ 非抜歯、抜歯、外科矯正にも対応

○ 通院は4〜6週間に1回

○ 厚さ0.5mm、歯茎に被らない形のマウスピースで違和感が少ない

キレイライン

○ 2万円から始められて、最短5カ月で完了

○ ホワイトニングが同時にできる

○ 前歯12本の治療に特化したマウスピース矯正

○ 抜歯や外科矯正には適応できない

○ 日本の歯科技工士による歯並びのデザインをアメリカで専門トレーニングを受けて経験を積んだ歯科医師が監修

マウスピースの装着時間

インビザライン

1日22時間以上です。
マウスピースは1〜2週間ごとに交換します。

キレイライン

1日20時間以上です。
マウスピースにはソフトタイプとハードタイプがあり、ソフトタイプとハードタイプを3週間ずつ装着してから、次のマウスピースに交換します。

費用と期間

インビザライン

症例の難易度に応じて費用と期間、追加費用無しでそれぞれマウスピースの発注枚数が異なります。

別途費用が掛かりますが、オーソパルスといういう加速装置を使用することによって、マウスピース交換の期間を半分にすることも可能です。

 

○インビザライン・コンプリヘンシブパッケージ
全体矯正用のプランで80〜100万円ほど、平均期間は2〜3年、早いと1年以内で完了します。
マウスピースの発注枚数に上限は無く、5年以内なら何回でもマウスピースを追加発注できます。

 

○インビザライン・ライトパッケージ
前歯の矯正に特化したプランで50万円〜、マウスピースの枚数は最大14枚で期間は7カ月ほどです。

 

○インビザライン・エクスプレスパッケージ
矯正後の後戻りや前歯の部分矯正などの治療に特化したプランで30万円〜、マウスピースの枚数は最大7枚で期間は3〜4カ月です。

 

○インビザライン・ファースト
乳歯がまだ残っている子ども用の矯正プランで、歯並びではなく顎の拡大を目的としています。
費用は75万円ほどで、期間は症例により個人差がありますが、最大1年半です。

キレイライン

○都度払い
初回2万円、2回目以降1回につき4万円×治療回数を通院の度に支払います。

○コース契約
決められた通院回数分の総額を事前にまとめて支払います。都度払いよりも割安です。

  • 4回コース:¥130,000
  • 7回コース: ¥230,000
  • 10回コース:¥330,000

治療期間の目安は5カ月〜15カ月で、患者様が決めたゴールや歯並びの症状に合わせて決定します。

必要に応じて矯正後の保定装置代2〜6万円、抜歯や歯の切削、ワイヤー矯正などの矯正装置の併用に別途費用が掛かる場合があります。

初期費用は少ないですが、治療が長引いたりほかの矯正装置との併用が必要になると費用がかさみます。

インビザラインとキレイラインの治療中の違い

 

適応範囲や費用の違いだけではなく、治療中の見た目や痛みなどに違いはあるのでしょうか?

アタッチメントの有無

インビザラインは歯の動きをサポートするために、米粒大の歯と同じ色の歯科用樹脂(CR)でできたアタッチメントを装着します。

アタッチメントを歯に着けることで、歯を動かせる方向のバリエーションが増えて、キレイラインでは適応できない症例にも対応できます。

ゴム掛けの有無

インビザラインでは顎の位置や噛み合わせを整えるために、小さな輪ゴムを上下の歯に跨るように掛ける顎間ゴムを用いることがあります。

キレイラインではゴム掛けが必要な症例は適応外のため、顎間ゴムは使用しません。

見た目

どちらも透明なマウスピースのため目立ちにくいですが、併用する矯正器具によっては見た目が気になることがあります。

キレイラインは顎の大きさを拡大するための拡大床を併用することがあり、前歯に針金の一部が見えることがあります。

インビザラインではアタッチメントの凹凸が気になったり、ゴム掛けをしたときに口を大きく開けると、白いゴムが見えて目立ったりすることがあります。

装着感

慣れるまでは発音しにくく喋りにくいことがありますが、インビザラインは厚さ0.5mm、縁のカットが波型で歯茎に被らない形になっており、違和感の少ない設計です。

キレイラインのマウスピースは縁のカットが直線的でやや歯茎に被る設計になっています。
また、拡大床を併用する場合は違和感が大きいためインビザラインよりも装着感が劣ります。

痛み

マウスピース矯正は歯を動かす力が歯列全体に分散される設計なので、ワイヤー矯正と比べて痛みは少ないです。

インビザラインもキレイラインもマウスピースを交換した直後は痛みを感じることがありますが、2〜3日で落ち着きます。

型取りの回数

インビザラインは1回、キレイラインは都度払いなら通院ごとに1回ずつ、コース払いの場合は3ステージごとに1回の型取りを行います。

インビザラインは1回の型取りですべてのマウスピースが届くので型取りの負担が少ないですが、矯正中に虫歯治療をする場合は再度型取りをしてマウスピースを発注する必要があります。

キレイラインは次のステージのマウスピースを発注する度に型取りをするので回数が多いのが難点ですが、矯正中の虫歯治療にも対応しやすいです。

ホワイトニングを併用できる?

インビザラインもキレイラインもホームホワイトニングと併用でき、ホワイトニング用の薬剤を矯正用のマウスピースに入れて歯にはめるだけで歯を白くできます。

キレイラインではホワイトニング剤が1本セットになっており、インビザラインは基本的に別売りです。

インビザラインのアタッチメントが着いた歯も白くできますが、アタッチメントの大きさによっては少しまだらな仕上がりになることもあります。

インビザラインとキレイラインの選び方

インビザラインとキレイラインは適応範囲や費用などに違いがあり、治療の難易度が上がるとインビザラインでしか対応できない可能性が高くなります。

前歯1本だけ治したいと思っていても前歯を治すために奥歯を動かす必要がある、抜歯や顎の骨を切る外科手術が必要など、精密検査の結果次第では希望のプランが利用できないこともあります。

見えるところだけ綺麗にしたい場合

  • キレイライン
  • インビザライン・ライトパッケージ
  • インビザライン・エクスプレスパッケージ

すきっ歯や骨格や噛み合わせに問題の無い軽度の出っ歯、叢生(凸凹した歯並び)などで、抜歯が不要な場合は、前歯の移動だけで歯並びが綺麗になる可能性が高いため、部分矯正に特化したキレイラインやインビザラインのプランがおすすめです。

奥歯の乱れや噛み合わせまで治したい場合

  • インビザライン・コンプリヘンシブパッケージ

全体矯正が可能なプランです。奥歯の後方移動やIPR(ディスキング)による非抜歯治療だけでなく、抜歯矯正も可能です。

 

※ディスキングとは、歯を動かすスペースがわずかに足りない場合にスペースを作るため、隣接する歯のエナメル質を削る治療法です。

抜歯や外科手術が必要な場合

  • インビザライン・コンプリヘンシブパッケージ

骨格的に問題のある出っ歯(上顎前突)や受け口(下顎前突)、口ゴボ(上下顎前突)、アデノイド顔貌などにより口元の突出が気になる場合は、口元を引っ込めるために抜歯や顎の骨を切る手術が必要になることがありますが、インビザラインなら独自のメソッドにより併用可能です。

矯正の後戻りを治したい場合

  • キレイライン
  • インビザライン・ライトパッケージ
  • インビザライン・エクスプレスパッケージ

矯正治療のあとは歯を支える歯茎や骨が安定しておらず、歯が元の位置に戻ろうとして歯並びが乱れることがあります。軽度の乱れなら適応範囲や期間に上限のあるプランで対応できることがあります。

乳歯がある子どもの矯正(早期治療)がしたい場合

  • インビザライン・ファースト

キレイラインは第2大臼歯が生えていることが適応条件にあり、推奨年齢は男性は16歳、女性は14歳からとなっているため、乳歯のある子どもの矯正には適応できません。

 

インビザラインには乳歯のある小学校低学年から始められるインビザライン・ファーストというプランがあるため、顎の大きさや発育を整えて、永久歯を並べるためのベースを作る早期治療が可能です。

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