インビザラインの仕組みって?マウスピース型矯正で歯が動く仕組みを解説!

植田憲太郎
2020/09/30

歯科矯正といえばワイヤーとブラケットを使ったワイヤー型矯正が一般的でしたが、マウスピース型の矯正装置をつけるだけで歯科矯正ができるインビザラインが近年人気です。「マウスピース型の矯正装置をつけるだけで本当に歯が動くの?」とインビザラインを検討している方の中には疑問に思った方もいるのではないでしょうか。

今回は歯科矯正ではどうやって歯を動かしているのかについてや、インビザラインで歯が動く仕組みについて解説します。

歯科矯正で歯が動く仕組み

歯は歯ぐきから出ている部分の歯冠と歯ぐきに隠れている歯根の部分があります。歯根の周りには繊維でできている歯根膜が骨と結合しており、歯科矯正ではこの歯根膜の働きを使って歯を動かします。

歯根膜の働きを利用する

歯根膜は歯根と骨の間にある薄い膜で、歯科矯正で歯冠(歯の見えている部分)に力を加えると、歯根(歯の隠れている部分)が引っ張られます。引っ張った側の歯根膜は伸びて、押された側の歯根膜は縮みます。歯科矯正などで外から力を加えられると、引っ張られ伸びた側の歯根膜は伸びた分厚みが増し、押し縮めらられた側の歯根膜は厚みが縮まります。

厚みが増した側の歯根膜は元の厚みに戻ろうと隙間を埋めるように新しい骨を作り、厚みが縮まった側は元の大きさに戻るために骨を溶かす細胞が現れます。

歯科矯正では少しずつ歯を動かす

従来一般的に用いられてきたワイヤー型矯正もマウスピース型矯正装置を使ったインビザラインも、歯が動く仕組みは歯根膜が一定の厚みを保とうとする働きを利用しているのです。歯根膜が元の厚みに戻ろうとする性質で少しずつ歯を正しい位置に動かします。

歯科矯正は力を加えて無理やり歯を動かしていると思われがちですが、正確には圧力を加えることで、人に本来備わっている機能を人為的に起こしていることになります。

インビザライン矯正で歯が動く仕組み

従来のワイヤーとブラケットを使った矯正では、ブラケットといわれるワイヤーが通せる矯正器具を歯の表面につけて、ワイヤーを通し引っ張ることで歯に力を加えていました。インビザライン矯正では、ブラケットなどを使わず歯と歯ぐき全体を包み込むマウスピース型の矯正装置で歯を動かしていきます。

インビザライン矯正はズレが歯に力を加える

インビザラインではスキャナーで歯形や歯並びなどの情報を採取し、その口内データを分析してカスタムメイドのマウスピースを作ります。作られるマウスピースと元の歯には少しズレができるように設計されており、インビザラインではマウスピースを装着することで、このズレの向きに歯へ圧力がかかって歯が動きます。

マウスピースは約1~2週間で新しいものに取り替え、1枚で約0.25mm~0.35mmずつ動かすので、より小さな力で少しづつ歯が動き、ワイヤー型矯正と比べて矯正中の痛みや不快感が少ないと感じる方が多いです。

マウスピースを交換しながら正しい歯並びに

インビザラインは歯科医師によって作られた治療計画に沿って歯が少しずつ動くようにマウスピースが設計されているので、マウスピースを交換しながら徐々に歯を正しい位置に移動させることが可能です。

約1~2週間に1回新しいマウスピースに交換するので、少しずつ美しい歯並びになっていく過程を見て成果が感じられるのは、ワイヤー型矯正ではあまり感じられないインビザラインのメリットでもあります。

アタッチメントを使って歯並びを微調整

インビザラインでは矯正治療をより効果的なものにするために、アタッチメントといわれる樹脂製の小さな器具を使うことがあります。

アタッチメントとは?

アタッチメントは突起状の歯とほぼ同じ色をした器具で、この出っ張りを使って歯並びを微調整したり治療を早く進めていくことができます。治療後は跡が残らないようにきれいに取り外すため、治療後にアタッチメントは残りません。

アタッチメントを使うことで、マウスピース型矯正装置が歯にしっかりと固定され外れにくくなったり、歯の方向や角度を微調整できるなど、適切な場所に取り付けることで矯正治療により効果的な作用をもたらします。

症例によってアタッチメントを使わない場合もありますが、歯科医師からアタッチメントを用いて治療を行うことの指示があれば、このような理由で治療にプラスに働くことを知っておきましょう。

アタッチメントで歯を微調整する仕組み

アタッチメントを歯の表面につけてインビザラインを装着することで、アタッチメントの出っ張り分だけ強い圧力がかかり歯の向きや角度を細かく調整することが可能です。

アタッチメントの形や大きさによって作用する力は様々で、縦向きに生えている歯に対してねじれの力を加えたり、前に出ている歯に対して歯ぐきから90度の向きに移動するよう力を加えたりと、動かしたい方向や角度に適切な形のアタッチメントを取り付けます。

ゴムかけ(顎間ゴム)で噛み合わせや歯並びを改善する仕組み

インビザラインの歯科矯正では歯並びの状態で歯科医師の指示によりゴムかけと呼ばれる補助的な方法を用いることがあります。ゴムかけの種類には、出っ歯を改善する2級ゴム、受け口を改善する3級ゴム、交叉咬合(上下顎奥歯の噛み合わせが横にずれた状態)を改善するクロスゴム、上下の歯の噛み合わせを改善する垂直ゴムなど、治す症状によって様々です。

ゴムかけ(顎間ゴム)とは

ゴムかけとは、上の歯と下の歯についたフック状の装置に医療用のゴムを引っ掛けて噛み合わせをよくする治療方法です。見た目の歯並びが改善されたあとでインビザライン矯正の終盤に行うことが多く、機能面もしっかり改善された歯並びを手に入れるために歯科矯正では最後の仕上げとして行います。

「見た目が整えばいい」と思う方もいるかもしれませんが、歯科矯正において噛み合わせの状態は歯並びと同じくらい大切です。せっかく歯並びが良くなっても、ご飯を食べるたびに顎に痛みを感じては楽しい食事も苦痛になってしまいます。美しい歯で毎日の食事を楽しむために、ゴムかけも治療の重要局面として取り組んでください。

ゴムかけ(顎間ゴム)で歯が動く仕組み

医療用のゴムをご自身で上下の歯についたフックに引っ掛け、目安として1日20時間ほど装着します。垂直ゴムは上下垂直にフックを取り付け、縦方向に引っ張ることで、上下の歯の噛み合わせを改善します。

クロスゴムは上の歯と下の歯が横にズレている交叉咬合などの症状で用いられ、左右にズレた歯に対して水平方向に引っ張ることで噛み合わせを改善します。

2級ゴムは上顎前突(出っ歯)を治すために上の犬歯と下の奥歯にフックをつけ、前歯を後ろに引っ張るようにして改善します。

3級ゴムは受け口(しゃくれ)を治すために、下の犬歯と上の奥歯にフックをつけ、下の前歯を後ろに引っ張るようにして改善します。3級ゴムは2級ゴムの逆の働きをしているイメージです。

このように、上下の歯の隙間を埋めるだけでなく、歯を前方や後方、左右に力を加えることで、上顎前突(出っ歯)や受け口、交叉咬合(クロスバイト)などの噛み合わせや歯並びを矯正します。ゴムの引っ張る力で少しずつ歯のズレを埋めていき、噛み合わせを仕上げていくため、使用するゴムは使い捨てで取り替えましょう。

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この記事の監修医

植田憲太郎 先生

うえだけんたろう

医療法人UDC 理事長

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